Handheld Fiber Laser Welder / ハイパワーモデル

SL-2000
厚板も、すき間も。

ハンディ型ファイバーレーザー溶接機の高出力機。鉄・ステンレス6mmまで、アルミ5mmまでとダブルワイヤー送給に対応します。

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SL-2000 の概要

2,000W
定格出力
6mm
最大対応板厚(鉄・SUS)
120mm/s
最大溶接速度

SL-2000は、2,000Wのファイバーレーザーを搭載したハンディ型のレーザー溶接機です。SL-1500に対して出力が33%高く、鉄・ステンレスは板厚6mmまで、アルミは5mmまでが選定の目安になります。最大の特徴はダブルワイヤー送給に対応する点です。2本のワイヤーを同時に送ることで溶着量を増やせるため、すき間(ギャップ)のある継手や、厚めの板の溶け込み・接合強度で有利になります。手持ちトーチで扱える点はSL-1500と共通で、外形寸法も同一です。生産量が多い現場や、継手精度を完全には揃えられない現場に向きます。

SL-2000 詳細スペック

仕様項目SL-2000
定格出力2,000 W
発振波長1070 nm
溶接スピード0〜120 mm/s
溶接厚さ(シングルワイヤー)0.5〜5 mm
溶接厚さ(ダブルワイヤー)0.5〜5 mm 対応
外形寸法(H×W×D)930×540×925 mm
質量172 kg
電源単相 AC200/220V 50/60Hz
冷却方式水冷

※ 仕様は予告なく変更される場合があります。最新情報はお問い合わせください。

板厚表記について

「対応板厚」と「溶接厚さ仕様」の読み方

SL-2000の板厚は、文脈によって示している数値が異なります。混同を避けるため、各数値が何を表すのかを整理しました。機種選定の目安は「最大対応板厚」、見積・仕様確認時は「溶接厚さ仕様」をご参照ください。

区分SL-2000意味・前提条件
最大対応板厚
(選定の目安)
6mmまで
(アルミ5mm)
裏まで安定して溶け込む実用的な板厚の目安です。機種選定はこの値を基準にしてください。素材・継手形状・要求品質により前後します。
溶接厚さ仕様
(シングルワイヤー)規定値
0.5〜5mm カタログ規定の一回溶接あたりの厚さ範囲です。上記「最大対応板厚」とは規定の取り方が異なるため、数値が一致しない点にご注意ください。

出力(W)と板厚の関係、材質別の違いはファイバーレーザー溶接は何ミリまで?出力(W)と板厚の早見表で詳しく解説しています。

SL-2000 が向く現場・向かない現場

ミスマッチな導入はお客様にとっても当社にとっても損失です。向かないケースも先にお伝えします。

向いている現場

  • 鉄・ステンレスで板厚6mmまで(アルミは5mmまで)の厚めの板を扱う現場
  • 継手のすき間(ギャップ)が安定しない現場 → ダブルワイヤー送給で橋渡しできます
  • 溶着量を増やして接合強度を確保したい構造部材・フレームの溶接
  • 生産量が多く、速度と溶け込みを両立したい現場
  • 動かせない大型ワークを、手持ちトーチで取り回したい現場
  • 将来的に扱う板厚が厚くなる見込みがあり、出力に余裕を持たせたい現場

向かない・要検討の現場

  • 扱う板厚が4mm以下で固定されている現場 → SL-1500で足ります(本体価格を抑えられます)
  • 板厚6mmを大きく超える厚板や、開先を多層盛りで埋める溶接が中心の現場 → アーク溶接(TIG/MIG)に分があります
  • 銅・真鍮など高反射材が主体の現場 → 出力を上げても条件出しはシビアです。事前のテスト溶接が必須です
  • アルミ主体で気孔(巣)の許容が厳しい用途 → 出力・速度・ガス・前処理の作り込みが必要です
  • クラス4レーザーの安全管理体制(保護具・遮光・管理区域)を整えられない現場

レーザー溶接そのものの弱点と対策はファイバーレーザー溶接のデメリット・欠点7選で7項目にまとめています。

SL-1500 と SL-2000
どちらを選ぶか

出力と対応板厚、そしてダブルワイヤー送給の有無が選定の分かれ目です。

項目SL-1500SL-2000
定格出力1,500 W2,000 W +33%
最大対応板厚(鉄・SUS)4mm以下6mmまで
最大対応板厚(アルミ)3mm5mm
ダブルワイヤー送給—0.5〜5 mm 対応
質量165 kg172 kg
向く現場薄〜中板の汎用板金・精密部品厚板・生産量の多い現場・すき間の大きい継手

板厚6mmまでの厚板や、すき間のある継手をダブルワイヤーで埋めたい場合はSL-2000が適します。鉄・ステンレスで4mm以下(アルミ3mm以下)が中心であればSL-1500で足り、本体価格を抑えられます。

SL-2000 の価格について

本体価格はご要望の構成(発振器・トーチ・ワイヤー送給・自動化オプション・据付内容)によって変わるため、個別のお見積りでご案内しています。ここでは、見積書を比較するときに必ず確認したい項目を挙げます。

確認すべき項目なぜ重要か
発振器のメーカーと保証年数本体価格の大部分を占め、寿命と再現性を左右します。世界に300社規模のメーカーがあり品質差が大きい部分です。
トーチ・ノズル・保護レンズの本数「本体は安いが消耗品が別売り」というケースがあります。初期同梱数を確認してください。
ワイヤー送給機の有無すき間(ギャップ)のある継手を扱うなら必須級です。後付けより初期構成のほうが割安になります。
チラー・冷却水の仕様水冷方式のため、冷却系の構成が稼働率と維持費に直結します。
据付・操作研修・保守の範囲出張費・立会費が別建てか込みかで総額が変わります。
安全対策(保護具・遮光)クラス4レーザーのため、保護メガネ・パーテーションは実質必須の付帯費用です。

W数別の市場価格レンジ、電気代の計算式、TIG/YAGとのコスト比較はファイバーレーザー溶接機の価格相場と運用コストで公開しています。国産機と中国製機で価格差が生まれる理由は価格はなぜ違う?国産・中国製とメーカー比較をご覧ください。設備投資支援を使う場合はものづくり補助金でレーザー溶接機を導入するもあわせてどうぞ。

国の省エネ補助金で、設備費の最大1/3を補助。SL-2000は省エネ・非化石転換補助金(SII)の補助対象設備として型番登録済みです。既存設備からの入れ替えが対象で、定価780万円の場合の試算では国の補助260万円・お客様負担520万円になります。4次公募の申請は2026年10月30日(金)17:00必着です。→ 補助金活用ガイドを見る

SL-2000 のFAQ

導入前によく寄せられるご質問にお答えします。

選定の目安は、鉄・ステンレスで板厚6mmまで、アルミは5mmまでです。これは裏まで安定して溶け込む実用的な板厚を指します。カタログの「溶接厚さ仕様(シングルワイヤー)0.5〜5mm」は一回溶接あたりの規定値で、規定の取り方が異なるため数値が一致しません。機種選定は「最大対応板厚」を基準にしてください。開先加工・多層盛り・ダブルワイヤーを併用すれば、目安を超える板厚に対応できた事例もありますが、条件依存のため実サンプルでの確認が前提です。
ダブルワイヤー送給は、2本のワイヤーを同時に送りながら溶接する機能で、SL-2000のみが対応します(対応径0.5〜5mm)。溶着量を増やせるため、母材同士のすき間(ギャップ)を橋渡ししやすく、厚めの板の溶け込みと接合強度で有利になります。レーザー溶接は入熱範囲が狭くすき間に弱いという弱点があるため、継手精度を完全には揃えられない現場ほど効果が出ます。
本体価格はご要望の構成(発振器・トーチ・ワイヤー送給・自動化オプション・据付内容)によって変わるため、個別のお見積りでご案内しています。見積書を比較する際は、発振器のメーカーと保証年数、トーチ・保護レンズの同梱数、ワイヤー送給機の有無、チラーの仕様、据付・研修・保守の範囲、安全対策費の6点を必ずご確認ください。W数別の市場価格レンジと電気代の計算式はブログで公開しています。
板厚6mmまで(アルミは5mmまで)の厚めの板を扱う場合、継手のすき間が安定せずダブルワイヤーで埋めたい場合、生産量が多く速度と溶け込みを両立したい場合、そして将来的に扱う板厚が厚くなる見込みがある場合です。逆に扱う板厚が4mm以下で固定されているなら、SL-1500で足り本体価格を抑えられます。
レーザー溶接そのものに法定の免許・資格はありません。ただし高出力のクラス4レーザー機器に当たるため、JIS C 6802に基づくレーザー機器管理者の選任・管理区域の設定・保護メガネの着用といった安全管理が求められます。アーク溶接の特別教育とは制度が異なります。当社では導入時に安全運用の体制づくりまでご案内しています。
電源は単相 AC200/220V 50/60Hz です。冷却方式は水冷のため、チラーの設置スペースと冷却水の管理が必要になります。本体の外形寸法は930×540×925mmでSL-1500と同一、質量は172kgです。あわせて、クラス4レーザーの安全対策として保護メガネと遮光パーテーションの準備をご検討ください。設置環境のご相談も承ります。

SL-2000 を、
実機で確かめる。

お持ちの素材・継手でそのままデモ溶接します。出張デモ・郵送サンプルテストも承ります。